コロナ禍そしてコロナ後の社会において
医療や福祉の仕事のスペシャリストとして輝く人生を!
「世界がぜんたい幸福にならないうちは
個人の幸福はあり得ない
われらは世界のまことの幸福を索(たず)ねよう
求道(ぐどう)すでに道(みち)である」
宮澤賢治が「農民芸術概論綱要」「序論」に書き遺した一節です。今日の社会においても最も大切にしなければならない「問題提起」ではないでしょうか。現在、その実現を目指して多様な視点から施策が講じられています。何よりも戦争や暴動などない「平和」を実現することが最も重要なことですが、次の視点からの拡充も必要となっています。
一つの視点は、現代は「人権と福祉の時代」と言われていることです。人々の幸福な生活にとって、人権意識の向上を通して一人一人が大切にされるとともに、福祉、保健・医療の拡充が課題となっているからです。
もう一つの視点は、「信頼と協調の時代」と言われていることです。新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、人々の安心・安全な生活、医療や福祉に関わる活動の充実とともに、互いに絆を深め合う人間関係が課題となっているからです。
このような時代を背景として、本校では、救急救命士学科と柔道整復師学科を設置し、人の命や健康を守る仕事を担う、「豊かな人間性」を育み、「確かな専門性」を身に付ける教育を展開しております。
救急救命士は、救助を求める人の命をつなぎ、心を支えるスペシャリストです。各救急隊に一名ずつの配置が最低限必要とされ、その数はまだまだ不足している現状です。救急救命士に認められる医療行為の範囲が拡大しつつあることに加え、病院はじめ消防署以外でも活躍の場が拡がり、今後一層社会から必要とされる職業になっていくことでしょう。
柔道整復師は、接骨院や整骨院の先生として、地域医療の中で活躍しています。最近は柔道だけでなく、多様なスポーツを経験した人が志す傾向があります。健康や医療に対する社会的ニーズの中で、これからは「施術者」だけに留まらず、各種スポーツ指導を含めた「アスレチックトレーナー」や「健康・医療・福祉に関する総合的な指導者」として、その活躍の場は確実に拡がっていくことでしょう。
また、本校では、「山岳県」長野県の地理的特性を生かした、山岳救命に関する知識と技術を習得する特別講座(選択制)を実施しています。春・秋の登山実習をはじめ、夏の希望者登山、冬の雪上訓練なども行っています。
救急救命士・柔道整復師の国家資格を取得して、社会貢献しようとする高い志をもつ皆さんの入学を心よりお待ちしております。充実した教育環境のもとで、教職員が一丸となって教育に邁進してまいります。